数学の勉強方法でお悩みの方へ
前回の英語に続いて、今回は数学の学習方法について、
当塾で実施している授業や方針をふまえて
書きたいと思います。
ただ、人それぞれに考え方や
個性が違うので、必ずしも正解だとは
限りませんので、参考程度に読んで
いただければ幸いです。

目次
- ○ ①数学とは「思考力」を育てる科目である
- ○ ②計算力・知識力=「正確性と速さ」
- ○ ③読解力・論理力=「状況を正しく読み取る力」
- ○ ④まずは「解法をパターン化」する
- ○ ⑤ケアレスミスを減らす
- ○ ⑥テスト中の時間配分について
①数学とは「思考力」を育てる科目である
数学ってなんの為に勉強するのか?社会に出て何か役に立つのか?
と疑問を抱く学生の方も多いでしょう。
結論から言えば、社会に出てから直面する問題解決時に
必要な思考力を養う科目です。
まず算数を使う事で「計算力」を鍛えられます。
様々な公式を覚える事で「知識力」を鍛えられます。
文章問題では、そもそもこの問題は何を導き出してほしいのかと、
問題の意図を汲み取ることで「読解力」を鍛えられます。
問題をどうやって解くべきかという「論理力」を鍛えられます。
数学とはそういった
計算力・知識力・読解力・論理力
を鍛えることができる科目です。
実生活に置き換えて考えてみると、
計算力や知識力があれば、
情報としてグラフや表、統計を見て
本当に正しいものか実際に自分で計算することができます。
読解力があれば、
その情報がどういう意味を表しているのか
情報の意図を汲み取ることができます。
論理力があれば、
そもそも情報源はどこなのか、
一つ一つの情報を組み立てて本当にそれは正しいのか、
ならば自分はどう行動しようかと決断をすることができます。
数学で解けない難問も、頑張って解いた根気があれば
自分なりの答えを導き出すことはできます。
そうして思考を巡らせて、問題解決の為の糸口を
自分なりに見つけていくという思考力は、
実社会で生活していく中で必要不可欠です。
その為の訓練が、数学であるといえるでしょう。
②計算力・知識力=「正確性と速さ」
計算力を養う為の、最も有効な手段は
「計算の演習量をこなすこと」です。
例題や参考書の解説を見れば、計算の方法はわかりますが、
自分で自由自在に計算できるようにするには、
演習量の確保は必須です。
自分で計算練習をする事で、
次第に問題にも慣れていき
自分なりに経験値を積む事で、
計算ミスに気付けるようになったり、
「正確性と速さ」に結びつきます。
まずは正確性に重きを置いて
多くの問題を解いてみましょう。
余裕が出てくれば、解く速さを意識していくと、
自然と正確性とスピードも伴ってくるはずです。
③読解力・論理力=「状況を正しく読み取る力」
数学の文章問題には、国語の文章以上に
論理力や推理力といった
より高度な読解力を身につけるための要素が
ぎっしりと詰まっています。
わずか数行の問題文だと、軽んじてはいけません。
すべての学力の土台は、言語能力です。
その能力を数学の文章題を解きながら
身に付けられるとしたら、一石二鳥です。
書いてある情報を正確に漏れなく読み取り、
式を立てます。
必要な公式や定義などの情報を
頭の中から呼び起こし、
解く道筋を見い出すことが必要です。
このすべてのステップを
順序よく組み立てるには、
慣れるまでの間、
「線を引く」「何度も読む」「図にする」「表にする」などの
工夫をします。
とにかく手を止めず、思考を止めず、
まずは、思いつく限りの式や図を描いてみることが大切です。
④まずは「解法をパターン化」する
定期テストで良い点数を取りたい、という目標や
与えられた時間に余裕がない場合は、
問題をパターン化して、
解法を覚えるまで何度も演習をするのが近道です。
「この文章の流れなら、きっとこの公式を使うはず。」
「このパターンはまずコレだ。」
などと解き方を固定してしまうことで、
ある程度の問題は解けるようになると思います。
しかし受験や模試など
様々な単元の複合問題が出題された場合は、
「少しパターンが変わると解けない。」
「応用問題になるとわからない。」
となってしまうことが多いのも現実です。
「パターン化」することで点数アップには繋がります。
しかし、根本的な理解や速さを向上させたいのであれば、
その為の時間も必要になってくるかと思います。
⑤ケアレスミスを減らす
数学のケアレスミスの原因としてよくあるのが下記の2つです。
➀ 暗算ミス・・・単純な計算ミス
② 転記ミス・・・書き写し時のミス(計算途中で+、-、カッコ忘れ等)
まず暗算ミスを減らすには、「途中式を書く癖」をつけることです。
途中式を1行ずつ書くことは、
計算の流れをわかりやすくするとともに、
もし間違えた場合でも、見直した時に
どこで間違えたかが分かりやすいという利点もあります。
数行多く書いたところで大した時間のロスもありません。
計算過程の途中式は、なるべく残しておいた方がいいです。
転記ミスを減らすには、
「計算スペースの広さを確保し、丁寧な字で書く」ことです。
小さなスペースに書くということは必然的に
途中式も小さく書くことになってしまいます。
出来るだけ見間違えのないように、
大きな字で丁寧に書くだけで、
転記ミスを減らせます。
⑥テスト中の時間配分について
テスト後に「時間が足りなかった」という生徒がいますが、
大問1から順番に正直に手をつけていませんか?
「限られた時間の中でどれだけ解けるか」が
テストでは重要です。
解けない問題に対しては、
自分の実力が足りていないことを認め、
後回しにしましょう。
今回もし解けなくても、
次に同じような問題が出てきた時に
きちんと解けるように、反省と復習をすれば
良いのです。
そして確実に解ける問題に時間を使って、
ミスはないか見直しに時間を割くのも一つの策です。
兵庫県の公立一般入試を例に挙げると、
基礎知識を見る大問1・・・計算問題24点
大問2以降の(1)(2)が解ければ、
60点は確実に取れます。
最近の傾向として、思考力を問うような
長文の文章題が出題されますが、
難しい問題をどうにかするよりも、
確実に取れるところで点を取りにいく。
時間配分やテストの取り組み方も、
数学のテストを攻略する大切な戦略です。
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